ハイレゾ音源などでよく聞く「ビットレート」「ビット震度」「サンプリングレート」って一体何者?
2015年5月3日
音質には地味にこだわるしゅんぼー(@shun_kashiwa)です。
ここ最近、「ハイレゾ音源」というものが注目されつつあります。今までは一部のマニア向けだったハイレゾにWalkmanやXperiaが対応したことで、広がりを見せています。
そもそも、ハイレゾとはCDよりも多くの音のデータを組み込んだ音楽ファイルの総称でしかありません。ハイレゾと言っても音質には差があるんですね。
今回は、音源の音質を示す時に使われる「ビットレート」「サンプリングレート」「ビット深度」の3つの用語について、分かりやすく解説したいと思います。
音をどうやって表すか
音というのは本当は空気の振動であることはご存知だと思います。
マイクは、その振動を捉え、デジタルなデータに変換します。
また、スピーカーやヘッドホンなどは、デジタルなデータを空気の振動に変換します。
デジタルなデータでは、完璧な波を描くことは不可能ですから、1秒間をたくさんのセクションに分けて音を保存します。それがたくさんあるので、音がキレイに変化するわけです。
ここで音をいくつに区切るか、何回音が変化するかということが、音質に関わってきます。
上の二つの図を比べると、左の方がより多く区切っていますね。すると、より本物の波に近づくわけです。
本物の波に近い方が、より本物に近い音が出せるわけですから、多く区切ったほうが良いわけですね。
デジタル音源において、「一秒間に何回区切るか」ということを「サンプリングレート」と呼びます。
一般的なCDのサンプリングレートは44.1kHzとなっており、1秒間を44100回に区切って記録しているということです。
これは一例ですが、Moraで配信されているMichael Jacksonのアルバム「Xscape」は、96.0kHzで配信されています。
CDの2倍以上の回数、音を保存できるため、ハイレゾ音源といえるわけですね。
音の種類
サンプリングレートは、一秒間にどれだけの音を記録するかということを表していました。しかし、その一つひとつの音をより良くすることも可能です。
一つひとつのサンプルの中で、どれだけの音の種類を保存するか。それを決めるのが「ビット深度」や「ビット」と呼ばれるものです。
コンピュータのデータは、全て0と1で保存されるのですが、ビット数とはその0と1を幾つ使って一つの音を表すかということを示した値です。
一般的なCDは、16bitで保存されています。これは、「0000000000000000」「0000000000000001」から始まり、「1111111111111111」まで表せるわけですから、2^16 = 65536種類の音を表現することが出来ます。
それに対し、先ほどのハイレゾ音源は24bitですので、2^24 = 16777216種類というより多くの音を表現することが出来るわけです。
より多くの音を表現することで、より本物の音に近づくことができると言うわけです。
ビットレート
最後に、ビットレートという言葉をご紹介します。
ビットレートとは、上の「サンプリングレート」と「ビット深度」から算出される「1秒あたりのデータサイズ量」のことです。
これは、ハイレゾなどではない普通の音源の音質には関係してくるのですが、ハイレゾのレベルになってくると単純なファイルサイズだけでは音質を判断することが難しい場合がほとんどです。
というのも、ハイレゾ音源はFLACなどの形式で圧縮されていますが、その圧縮の方法などによってもファイルサイズは変わってきます。そのため、音質が低くてビットレートが低いのか、よく圧縮されているからビットレートが低いのか判断が難しいのです。
そのため、ハイレゾでは「xx.xkHz/yybit」のような表記をされることが多いようです。
さいごに
ここまで、非常に簡単にですがハイレゾ音源を扱う時によく使われる用語3つを解説してきました。
ハイレゾは確かに高音質ですが、実は音源を変える前にヘッドホンを良い物に変えたほうが良かったりもします。
音質を改善したい人は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
以上、しゅんぼー(@shun_kashiwa)でした。